曙光が差した柿柳です、こんばんは。またまた意味不明だけど。
本日は『白夜行』を見てきた。ご存じベストセラー作家・東野圭吾の最高傑作の映画化である。
主演は堀北真希、いま最も旬な女優である。わたくしの趣味としては同じように人気があったはずの長澤まさみの方が良いのだが、この人はいつの間にかCM市場から撤退してしまった。ひところ週刊誌で性格が悪いだの散々なことが書かれていたが、真相はわからない。だって会ったことないもん。
しかし両者の演技力は遠くから見てもわかる。
今回の堀北真希、超絶な演技力である。すさまじいほどの意思力だ。『白夜行』の女主人公であるところの唐沢雪穂、この氷の美女を演じられるのは、今はこの人をおいて他の女優はありえないかもしれない。
19年前の不可解な殺人事件。事件の容疑者の娘と、被害者の息子。そこに何の接点があったのか。場面は暗転し、少女は高校生となり、大学生となり、そして若手企業家となっていく。お嬢様高校から一流大学へ、そして玉の輿から実業家へ。その変遷の中で、節々に雪穂の運命を決めていく不可解な事件が起こる。
この陰惨さに耐えられるのは、女優の演技力であろう。実際、若手男優の方は名前も知らないが、堀北の存在感、氷の女ぶりにはまいってしまった。
原作は東野の最高傑作である。ゆえに場面の1つ1つをほぼすべて覚えている。そんなに原作に思い入れがあると、だいたい映像化には違和感が伴ってしまうが、この場合は大丈夫であった。刑事の造形とラストシーン以外、ほとんどすべて原作のままだからである。
幼くして人生のどん底を知ってしまった者は、その悲哀を打つ消すために、さらなる悲劇を起こさざるをえないのか。人間の深淵が覗ける傑作な映画である。
なお、堀北の背中ヌードが拝める場面がある。吹き替えかもしれないが、この場面も色気というよりは鬼気迫る姿である。
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