へろへろになった柿柳です、こんばんは。
テキスト庵界隈で、「戻ってきてくれ柿柳」という声が絶賛発売中だったので、あえて別名のブログを休止し、こちらに戻ってきた次第である。やっぱり期待されるってありがたいですな。
http://tkj.jp/book/?cd=70836401
「このミステリがすごい 大賞」というのがある。国内賞金最大の1200万円をくれるという宝島である。この大賞を取ると文庫版がでる。余りたいしたことがないノアールものが多い。たいしておもしろくない場合が多い。どうも浮ついたガサガサした作品が多かった。途中で読むのを止めたのも複数。
しかし本作は違った。まっとうな法定推理である。感動を呼ぶ。最近はやりの少年法どうよ的な涙頂戴ものとも違う。ただし交通事故の話を扱っている。きちんと技巧的なミステリになっているにも関わらず、さらにきちんと丁寧な人物造形になっている。
ミステリ読みとしては、どうしても不自然な記述に注目せざるを得なかった。そしてそれが驚きのキモになるのだろうと予想していた。そしてその通りにはなった。不自然な記述だったからである。しかしそれがわかっても、物語を盛り上げる文体は変わらない。
この人はデビュー2作目であるが、こちらの方が評判が良いようだ。大逆転の裁判ものを味わいたい人は、ぜひ読むべき注目の新人である。
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